モーター用
アモルファス材料
トピックス
- 2018年10月24日
- アモルファス金属を用いたモーターの高効率化技術を開発
概要
アモルファス合金は、高飽和磁束密度でありながら高透磁率、低損失の優れた軟磁気特性を示します。鉄(Fe)を主成分とするFe基アモルファス合金(以下、「アモルファス」と記す)は、電磁鋼板など従来の軟磁性材料に比べ無負荷損(鉄損)が1/5~1/10と小さく、モータコア用途においても省エネルギーに大きく貢献しています。
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特徴・特性
モータ効率を低下させ発熱の原因ともなる損失の主要因は駆動電流によって発生する導体部の銅損と駆動電圧に伴って生じるコア部の鉄損に大別されますが、アモルファス合金の導入により鉄損を大幅に低減することが出来ます。このため下記の効果が実現できます。
- ・モータ効率改善による省エネルギー化
- ・モータ発熱の低減
効果の定量化の為、Φ215mm×50mmのステータ体格を持つ分布巻きIPMモータを試作して損失を評価すると共にモータ効率を比較しました。ステータにアモルファスを導入することで鉄損が約1/5に低減され、モーター効率が3%以上向上する結果を得ており、同領域での発熱量を半減出来ることが確認されました。また、(b)のティース部のみのアモルファス合金置換でも高回転域での効率改善が2%以上に及ぶことが示されています。
なお、この結果では同一構造、同一駆動条件でコア材種のみを変更していますが、アモルファス合金の適用を前提として構造及び駆動条件の最適化を行ったモータでは従来材では困難な超高速回転を実現することが出来るのでモーターの小型・高出力化が可能となります。
試作モータの鉄損評価結果
試作モータの効率比較
関連リンク
参考文献
- Y.Enomoto et al. : " Evaluation of a Motor with an Amorphous Iron Core Punched by a Die", IEEJ Jounal of Industry Application vol.10No.6 pp.785-792 (2021)
IEEJ Jounal of Industry Application vol.10No.6 pp.785-792 (2021)
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