MA718
Ni-19Cr-19Fe-3Mo-0.9Ti-0.5Al-5.1 (Nb+Ta) (mass%)
700℃までの優れた強度を持つガスタービン用時効硬化合金
特長
MA718はNi基の析出強化型合金で,700℃迄の良好な高温強度とクリープ強度を示します。 また、加工性、溶接性にもすぐれ、低温での靭性にも優れているので、ガスタービン、航空機部品、ロケット用部品バネ、低温用部品等、幅広い用途に使われています。
熱処理
固溶化状態、時効状態いずれでもアーク溶接、抵抗溶接が可能ですが、溶接後時効する方が望ましいです。時効析出特性が緩慢なため溶接時の加熱冷却で硬化しにくい特性を持っています。
形状
板、鍛造品、棒、線、管、溶接線、組立機器類など各種形状が製造可能です。
規格
MA718は下記規格に該当します。
ASTM：UNS No.N07718
| 板 | 棒、鍛造品 |
|---|---|
| B670 | B637 |
ASME：UNS No.N07718
| 棒、鍛造品 |
|---|
| SB-637 |
JIS：NCF718
| 板 | 棒 |
|---|---|
| G4902 | G4901 |
AMS：UNS No.N07718
| 板 | 棒、鍛造品 | 管 |
|---|---|---|
| 5596 | 5662 | 5589 |
| 5597 | 5663 | 5590 |
| 5664 |
機械的特性
常温・高温引張特性
| 熱処理条件 | 試験温度℃ | 引張強さ N/mm2 | 0.2%耐力 N/mm2 | 伸び(%) |
|---|---|---|---|---|
| 925℃-1,010℃ WQ +720℃X8hrs FC620℃ X x hr AC(計 18時間) |
-196 常温 538 649 760 |
1,640 1,380 1,200 1,100 850 |
1,195 1,155 1,020 960 795 |
26 24 20 20 35 |
各温度（100hrsおよび1000hrs)のストレスラプチャ強度（N/mm2）
| 649℃ | 760℃ | |
|---|---|---|
| 100hrs | 724 | 303 |
| 1,000hrs | 593 | >193 |
衝撃値（J）
| シャルピーキーホール | シャルピーVノッチ | |
|---|---|---|
| -196℃ | 21.7 | 27.9 |
| 常温 | 18.8 | 25.5 |