2018年ニュースリリース
日立金属株式会社
電子材料の生産能力増強に向けた設備投資
日立金属株式会社(以下、当社)は、有機ELパネル用材料やリードフレーム材料などをはじめとする電子材料の旺盛な需要に対応するために、安来工場(島根県安来市)の生産能力増強に向けた投資を実施します。設備投資額は約90億円です。
1.投資の背景
当社特殊鋼カンパニー 電子材料事業は、液晶パネルの薄膜形成に用いられるスパッタリングターゲット材をはじめ、半導体パッケージの配線材料に用いられるリードフレーム材料、リチウムイオン電池や放熱部材に用いられるクラッド材など、エレクトロニクスの進展に欠かせない高機能材料を手掛けています。また、同事業における成長戦略の一環として、株式会社SHカッパープロダクツ(以下、SHカッパープロダクツ)にクラッド材の生産ライン導入を進めるとともに、2018年4月1日付で株式会社日立金属ネオマテリアルを存続会社としてSHカッパープロダクツと統合を決定するなど、事業の強化を進めてきました。
近年、テレビやモバイル機器への有機ELパネルの採用拡大や、IoT化に伴うセンサーの活用、自動車電装化の進展に伴い、有機ELパネル用材料やリードフレーム材料への需要が高まっています。なかでも有機ELパネルは、高画質かつ色再現性に優れることからテレビやモバイル機器での採用が進んでおり、2024年までに面積ベースで約7倍(2017年比)の需要が見込まれています*。
こうした中、このたび当社は、これら電子材料の旺盛な需要に応えるために安来工場に約90億円の設備投資を実施します。本投資では、有機ELパネル用材料やリードフレーム材料などの冷間圧延工程の建屋を拡張するとともに、生産性の高い広幅の圧延機、焼鈍炉等を導入することで、冷間圧延工程の生産能力を大幅に拡大し、特に有機ELパネル用材料については2021年度までに約3倍(2017年度比)に増強します。
今後、当社グループは、生産能力の増強、販売体制の強化といった成長戦略の実行により、有機ELパネル用材料やリードフレーム材料を含む電子材料事業の2020年度売上規模1,000億円をめざします。
2.投資の概要
(1)導入拠点 | 日立金属安来工場(島根県安来市) |
(2)投資内容 | 建屋拡張、圧延機、焼鈍炉、スリッター、検査機などの設備増強 |
(3)投資金額 | 約90億円 |
(4)稼働時期 | 2020年度上期 |
以 上
【報道機関からのお問い合わせ】
日立金属株式会社 コミュニケーション室 担当 吉原 TEL 03-6774-3073
* 当社調べ(2018年4月5日時点)