2013年 旧 日立電線ニュースリリース

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このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

鉄道車両向けノンハロゲン耐熱LANケーブルをラインアップ

 日立電線株式会社はこのたび、鉄道車両用電線・ケーブルとして、90℃の高耐熱性を有し、かつEN規格*1要求レベルの火災安全性を兼ね備えた、鉄道車両向けノンハロゲン耐熱LANケーブルをラインアップしましたので、お知らせいたします。

 近年、地球温暖化防止に向けたCO2排出量削減の強化が進むなか、鉄道輸送は、輸送量に対するエネルギー消費量とCO2排出量が少なく、地球環境負荷低減につながるとして注目を集めています。欧州やアジアを中心として高速鉄道プロジェクトが進められるなど、海外市場では鉄道車両向け電線・ケーブルの需要が増加しています。また、これと並行して、鉄道車内におけるインターネットや動画配信などの高速大容量情報通信サービス利用に対する需要が広がりを見せており、鉄道車両用通信線には、車内イーサネット*2化に対応したLANケーブルが使われるようになってきました。さらに、鉄道運行・制御システムの高機能化にむけてイーサネットが適用され始めてきており、鉄道車両制御用ケーブルでのイーサネット化に対応したLANケーブルの需要も拡大しつつあります。

 当社はこうしたニーズに応えるため、鉄道車両用として要求される高耐熱性を有し、かつEN規格要求レベルの高い火災安全性を兼ね備えたエンハンストカテゴリ5*3対応の鉄道車両向けノンハロゲン耐熱LANケーブルをラインアップしました。
 今回ラインアップした鉄道車両向けノンハロゲン耐熱LANケーブルは、当社の各種電線・ケーブルで培った高分子配合技術を用いて開発した架橋耐燃ポリエチレンをシースに採用することで、従来製品の耐熱性(60℃)を大幅に上回る90℃の耐熱性を実現しました。また、今回開発した架橋耐燃ポリエチレンを使用することで、EN規格で鉄道車両用電線・ケーブルに要求されるレベルの火災安全性、すなわち高難燃性・低発煙性・低毒性を確保しています。さらに、シースの厚さを高難燃性を維持しながらできるだけ薄くすることで、温度変化による熱膨張・収縮の影響を受けにくく90℃の環境でもエンハンストカテゴリ5レベルを満たす電気特性を維持しております。

 今後、当社では、耐熱LANケーブルを含めた鉄道車両用電線・ケーブルのさらなる性能向上に向けた開発を進めるとともに、ラインアップを拡充していくことで鉄道車両用電線・ケーブルの拡販を図ってまいります。

以上

*1 ENは、European Normの略語です。
*2 イーサネットは、富士ゼロックス(株)の登録商標です。
*3 エンハンストカテゴリ5は、米国規格協会(ANSI:American National Standards Institute)で定めた情報配線システムの規格の一つです。