2012年 旧 日立電線ニュースリリース
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液晶パネル、タッチパネル配線用の銅合金ターゲット材をラインアップ
日立電線株式会社はこのたび、液晶テレビやスマートフォンなどの液晶パネルやタッチパネルの配線材に用いるターゲット材として、東北大学が開発した銅マンガン合金を用いた銅合金ターゲット材をラインアップしましたので、お知らせします。
ターゲット材は、金属を溶解し、焼結あるいは圧延して板状、円盤状に成形したもので、プラズマなどを当てて、液晶パネルや半導体の部材の表面に金属の膜を作る際に使用されます。
液晶パネルにおいては、ガラス表面に形成するTFT(薄膜トランジスタ)の配線材料として使用されており、近年では、パネルの大型化、高精細化、高速駆動化への対応のため、電気抵抗がアルミニウムよりも低い銅系のターゲット材の採用が進んでおります。また、スマートフォンなどに用いられるタッチパネルにおいては、タッチセンサの信号を集める額縁の配線材料として使用されており、額縁をより細くするために、銀ペーストに比べ高密度配線が可能な銅系のターゲット材の採用が進んでおります。
当社では、2006年より無酸素銅の製造技術を応用し、銅純度99.995%以上の純銅ターゲット材を手掛けております。すでに、国内外の大手液晶パネルメーカーにご採用いただいており、液晶テレビやパソコンモニタ、携帯電話、スマートフォンなど幅広い分野でご使用いただいております。
銅を液晶パネルやタッチパネルの配線材料として使用する際は、ガラスとの密着性を確保するために、モリブデンやチタンなどを含有した銅合金ターゲット材で下地を形成する必要があります。しかしながら、液晶パネルへの低コスト化が求められる中、より安価な下地用のターゲット材を望む声が高まっております。
こうしたニーズを受け、このたび当社は、液晶テレビやスマートフォンなどの液晶パネルやタッチパネルの配線材に用いるターゲット材として、東北大学が開発した銅マンガン合金を用いた銅合金ターゲット材をラインアップしました。
本製品は、無酸素銅に微量のマンガンを添加することで、アモルファスシリコン半導体やInGaZnOx (酸化インジウム・ガリウム・亜鉛) を用いた透明アモルファス酸化物半導体とのコンタクト性、密着性を高めたターゲット材です。従来のモリブデンやチタンを用いた場合と同等の密着性が確保できるため、純銅で配線を施す際のベースメタルとしての役割を果たします。さらに、純銅に比べ耐酸化性に優れるため、タッチパネルの銅配線用キャップメタルとしてもお使いいただけます。
モリブデンやチタンに比べ、入手しやすいマンガンを使用していることから、低コストで信頼性の高い銅配線構造を製造することが可能となります。
今後、当社では、さらなるニーズへの対応に向けた開発に注力するとともに、銅系ターゲット材のラインアップの拡充を図ってまいります。
なお、当社は4月11日(水)から4月13日(金)まで東京ビッグサイトにて開催されます「第22回ファインテック ジャパン」への出展を予定しており、本製品もご覧いただけます。
以上
銅合金ターゲット材の外観写真
TFTでの銅マンガンターゲット材の使用例
銅マンガンの密着性データ
成膜後の条件 | テープ試験残存率 |
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成膜のまま | 100% |
200℃×30min加熱 | 100% |
300 ℃×30min加熱 | 100% |
耐酸化性データ
参考:第22回 ファインテック ジャパン
主 催 | リード エグジビジョン ジャパン株式会社 |
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日 時 | 4月11日(水)~4月13日(金) 10:00~18:00 ※13日(金)のみ10:00~17:00 |
場 所 | 東京ビッグサイト |
当社ブース | 小間番号 No.42-42 |
展示会概要 | 液晶、有機EL、タッチパネルなどFPDに関する技術が一堂に集まる業界最大の展示会 |