2010年 旧 日立電線ニュースリリース

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このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

大型変圧器向け巻線製造設備を増強

 このたび日立電線株式会社は、巻線の製造を行うグループ会社である日立マグネットワイヤ株式会社(本社所在地:茨城県日立市、代表者:取締役社長 浅井孝康)において、巻線の一種で主に大型変圧器に使用される転位電線の製造設備の増強を行いましたのでお知らせします。
今回の設備投資により、生産能力は従来の3倍に増加するとともに、製品仕様に対する多様なニーズに対応できるようになります。本設備は今月中に本格稼動を開始します。

 転位電線は、導体となる平角エナメル線を数本ないし数十本ずつ一定ピッチごとに位置をずらして、すなわち転位してよりあわせ、さらに全体を絶縁した構造をしています(図1、2参照)。このような構造にすることで、扱いやすくなり、また電気的な損失を低減できるため、高電圧・大容量の大型変圧器に使用した際に、コイル巻工数の低減や、変圧器の特性・信頼性の向上を図ることができます。
 転位電線が使用される大型変圧器は、変電所や大規模工場等に設置されております。電力消費量が飛躍的に増大した1960年代~80年代に設置されたものが数多くあり、今後、これらの大型変圧器が設置から30年ないし50年が経過し更新時期を迎えることから、需要の拡大が期待されています。
 こういった需要拡大に対応するために、当社グループでは、今回、転位電線用のより線機と転位電線の素線となる平角エナメル線塗装機を増強いたしました。
今回の設備増強により、転位電線の生産能力は従来の3倍に増加します。また、最新のより線機を導入したことで、導体サイズ、よりあわせ本数、転位のピッチといった転位電線に求められる仕様について、従来以上に様々なご要望に対応できるようになります。さらに、品質面でも転位後の形状安定といった点が向上できる見込みです。

 当社グループでは、電力・産業・情報インフラといった社会インフラ分野を今後の注力分野としており、市場動向に対応した設備投資や製品開発等により、これらの分野の需要拡大に確実に応えていきたい考えです。

以上

日立マグネットワイヤの概要

所在地 茨城県日立市川尻町4-10-1
代表者 取締役社長 浅井孝康
従業員数 236人(2009年3月末現在)
資本金 300百万円
主な生産品目 巻線

参考 : 転位電線イメージ図

図1.転位電線の断面構造例

  • 図1.転位電線の断面構造例

図2.転位電線の外観

  • 図2.転位電線の外観