2009年 旧 日立電線ニュースリリース

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このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

表面処理付き圧延銅箔の本格量産を開始

 日立電線株式会社はこのたび、圧延銅箔事業の拡大に向け、粗化を施した「表面処理付き圧延銅箔」の本格的な量産を2009年12月より開始しますので、お知らせします。

 圧延銅箔は、鋳造した銅塊を圧延機により薄く延ばしたもので、主にFPC*1 の導体や、リチウムイオン二次電池の負極集電体として用いられます。圧延銅箔は、電気分解により薄く析出した銅を連続的に引き剥がして製造する電解銅箔に比べ、屈曲性や強度に優れることから、主に携帯電話の折り曲げ部分などのFPCに利用されております。
当社では、銅条の製造で培った圧延技術を活かし、1990年代より圧延銅箔を手がけております。鋳造から圧延までの一貫生産による厳格な工程管理により、安定した品質の面で高い評価を頂いております。

 圧延銅箔をFPCの導体として用いる際には、ベース材料や接着剤との密着性を向上させるために、銅箔表面を粗い状態にする粗化と呼ばれる表面処理工程が必要となります。
 これまで当社では、原箔と呼ばれる表面処理工程前の製品を中心にお客様へ納めておりましたが、一貫生産による品質面、コスト面での競争力をより強化するために、粗化を施した表面処理付き圧延銅箔の本格的な量産を2009年12月より開始いたします。
圧延銅箔の生産拠点である土浦工場に、表面処理の設備を導入し、月産50万m2の量産体制を構築しました。当社は、無酸素銅から高強度銅合金まで、多様な圧延銅箔を製造しており、お客様の用途に合わせた表面処理付き圧延銅箔のご提供が可能です。

 今後、当社では、さらに屈曲性を向上させた表面処理付き圧延銅箔の開発に注力するとともに、圧延銅箔事業の強化・拡大を図ってまいります。

以上

*1 FPCとは、Flexible printed circuits(フレキシブルプリント基板)の略です。

表面処理付き圧延銅箔 外観写真

表面処理付き圧延銅箔 外観写真