2001年 旧 日立電線ニュースリリース

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このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

短距離用10Gbit/s光トランシーバを開発

 このたび当社は、超高速光伝送装置のコストダウンに大きく貢献できる、低価格な、短距離(2km)、直接変調型10Gbit/s光トランシーバを開発し、販売を開始しました。
 光トランシーバは、高速光通信装置等に組み込まれ電気信号と光信号を変換するものです。特に本製品は、メトロネットワークが発達するのに伴い需要が急増することが期待されています。

 公衆通信ネットワークの分野においては、伝送速度が155Mbit/sや622Mbit/sの伝送装置が広く普及していますが、最近のインターネットの急速な拡大に伴い伝送容量が急増する中で、より高速な2.5Gbit/sや10Gbit/sの伝送装置の開発が進んでいます。また、大規模なネットワークノード(端局)では、局内において、ルーター同士やルーターとWDM伝送装置間などの接続が多数必要になってきており、このような用途に使われるものとして、短距離用高速光トランシーバの需要の急増が予想され、こうしたニーズに対応した製品開発が急がれていたものです。

 これまで当社は、光トランシーバについては、伝送速度が155Mbit/sから2.5Gbit/sの製品を開発し、伝送距離や光インターフェース等の仕様についても、市場の要求に則して様々なタイプを揃え、製品ラインアップを充実させてきました。さらに、ハイエンド通信機器の光インターフェースに使用される10Gbit/s光トランシーバについては、昨年6月に、中距離(40km)用の製品化を完了し、国内外の通信機器メーカーに供給しています。
 今回は、当社がこれまで培ってきた回路技術と中距離用10Gbit/s光トランシーバ製造で得た知見をベースに、短距離(2km)用10Gbit/s光トランシーバを開発したものです。

 本製品の特徴は、下記のとおりです。

1.低コストを実現

 短距離用製品は、ノード等で大量に使用されるため、特に安価であることが求められます。本製品は、コストの安い1.3μm帯DFB-LD(Distributed Feedback Laser Diode:分布帰還型レーザーダイオード)を使用し、LDの変調方式を外部変調器のいらない直接変調としました。また、外部変調をする場合に不可欠となる温度制御が不要になったことにともない、冷却素子が不要となりました。このような設計上の工夫をすることで、中距離用10Gbit/s光トランシーバと比較して、価格を6割程度に抑えました。

2.従来製品と同サイズ

 本製品は、中距離タイプと同サイズの109.2(縦)×88.9(横)×13.4(高さ)mmです。したがって、従来製品と簡単に置き換えができ、お客様の側でルーター等通信機器の内部設計を変更する必要がありません。

 今後とも当社は、10Gbit/s光トランシーバについて、長距離(80km)用やDWDM(高密度波長分割多重)用、小型タイプを順次製品化し、従来からある中距離用、今回開発した短距離用と合わせて、より一層製品ラインアップを拡げ、多様化するユーザーのニーズに対応していきます。
 なお、本製品の初年度売上目標は、20億円です。

以上

本製品の製造を行っている工場の所在地

〒319-1418茨城県日立市砂沢町880番地 高砂工場

この件に関するお問い合せ先

日立電線株式会社
総務部 広報グループ
〒100-8166 東京都千代田区大手町一丁目6番1号
TEL:03-5252-3261 FAX:03-3214-5779