このたび当社は、東邦ガス株式会社(社長：清水定彦)殿と共同で、厚さ6mmの超薄型「ガス温水床暖房パネル」を開発しました。
　温水床暖房は、安全、快適で健康的・経済的なその特長から、市場規模が拡大する傾向にあります。しかし、現行の床暖房は床の高さが隣室や廊下より少し高くなることがあり、バリアフリーを実現するには床の高さを揃える必要がありました。
　今回開発した6mm床暖房パネルは、市販の6mmフローリングと組み合わせると、隣室や廊下の標準的な床高さと同じ12mmになるので、高さの調整*1 をしなくてもバリアフリーとなる画期的なものです。また、上記したような超薄型となるため、従来の床材の上に敷設ができる等、簡易リフォームにも適しています。

*1	現在、標準的な床暖房パネルの厚みは12mmあり、床暖房パネルの厚さ分だけ隣室や廊下との間に段差が生じてしまいます。このため、隣室や廊下の床高さを12mm底上げ調整し、高さを揃える必要があります。

1.開発品の特長

(1)バリアフリーのための床高さ調整が不要です。

　温水配管に偏平銅管を用いることにより、超薄型6mmの床暖房パネルを実現しました。この床暖房パネルと市販の6mmフローリングを組み合わせると、標準的な床高さと同じ(12mm)になるので、高さの調整をしなくても隣室や廊下とはバリアフリーになります。

(2)薄くて丈夫です。

　6mmという超薄型ですが、床暖房パネルの表裏両面に亜鉛メッキ鋼板を貼り付けることにより、強度と耐久性を持たせています。大型家具などに対しても十分な強度を保有しています。

(3)温水配管の接続は、品質確保と省施工が図れる簡易接続方式を採用。

　銅製の温水配管の接続は、ろう付け方式が一般的でしたが、CHジョイント方式*2 を採用し、施工品質の確保と省施工化が図れるようにしました。

*2	一方の温水パイプをもう一方に差し込み、バンドで固定するだけの簡易な接続方式です。熱源機周りなどの配管接続に使用している方式で、高い施工品質を確保できます。

(4)人体に優しい材質です。

　ホルムアルデヒドの発生が極めて少ないE1レベルの中質繊維板を基材に使用しています。

(5)高い伝熱性能を実現しました。

　樹脂管では、厚さ6mmのなかに収めようとすると管そのものを薄くできないため、管の内径が小さくなってしまい、圧力損失の点から薄型化が困難でした。そこで、今回、当社は偏平な銅管を使用することにより、伝熱性能の高い薄型パネルを実現しました。

2.開発品の仕様

項目	製品仕様
型式	NFP-6BAA-1ANFP-6AAA-1A
寸法[mm] (長さ×幅×厚み)	1,515×757×6757×757×6
質量[kg]	84
配管[mm]	扁平銅管(高さ:4×幅:14) 取り出し部分はCHｼﾞｮｲﾝﾄ接続
標準温水温度[℃]	60
最高使用圧力[Pa]	29.4×104(3kgf/cm2)
放熱量[W/m2h]	187.2

3.発売予定

　厚み6mmのフローリング材と組み合わせて商品化し、新築住宅や簡易リフォーム向けに、今年5月頃から発売する予定です。

4.東邦ガス株式会社の概要

会社名	東邦ガス株式会社
所在地	名古屋市熱田区桜田町19-18
代表者	清水　定彦
資本金	330億7,200万円