1998年 旧 日立電線ニュースリリース

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グアム-フィリピン・サブマリン・ケーブル・システム向け
光海底ケーブルの船積を開始

 このたび当社は、米国TSSL社(Tyco Submarine System Ltd.)から受注した、グアム-フィリピン・サブマリン・ケーブル・システム(Guam Philippines Submarine Cable System:以下「GPCS」という。)向け光海底ケーブルの製造及び中継器との接続を無事終了し、現在、当社みなと工場(茨城県日立市)で布設船への積み込みを進めております。

 このGPCSは、グアム島とフィリピンの間に新しく大容量の光海底ケーブルを布設しようとするものです。近年、北米と東南アジア間の情報伝送量が飛躍的に増大していることに伴い、既存の日本経由の太平洋横断回線だけでは容量不足となっていました。このため、1990年代の初頭から、グアム-フィリピン間に通信回線を建設し、これらの国々を南回りで直接結ぶことにより、この容量不足を解消する新しい光海底ケーブルの布設がいくつか計画されていましたが、技術的問題や費用の問題で、実現するにはいたっていませんでした。しかし、1997年10月に、GPCSの建設・運営事業者として、兼松(株)が中心となり、ニチメン(株)、TSSL社、KDD-SCS社(KDD-Submarine Cable System)、PLDT社(Philippine Long Distance Telecom)がグアム-フィリピン・リミテッド・パートナーシップを設立し、資金、ノウハウ、営業力等の問題が解決されることによって、新しい光海底ケーブルの布設が実現したものです。

 このGPCSは、ケーブル長が約3,600km、総重量にして約3,800トンとなり、4コアWDM(高密度波長多重伝送:Wavelength Division Multiplexing)用の光ファイバを使用した当社の海底ケーブルが採用されています。今回、このケーブルが敷設されることによって、グアム-フィリピン間に、およそ24万電話回線に相当する通信回線が整備されることになります。

 昨年より、当社の光海底ケーブル事業は、今回のGPCSのみならず、JIH、Alaska United Fiber System、China-U.S. Project等、大型受注が相次いでおり、みなと工場では、フル生産の状態が、今後も続くものと予想しております。

以上