1998年 旧 日立電線ニュースリリース

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このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

コストパフォーマンスに優れた
光ファイバ温度レーダ「FTR070」を発売開始

 このほど当社は、幅広い用途の温度管理、異常温度監視用としてコストパフォーマンスに優れた光ファイバ温度レーダ「FTR070」を開発し、販売を開始しました。
 光ファイバをセンサとし、その光ファイバに沿って温度分布を測定できる光ファイバ温度レーダ(FTR* )は、1:長距離・広範囲の温度計測が1本の光ファイバでできる。2:電磁誘導の影響を受けない。3:電気を使用しないため本質的に防爆安全である等、数多くの長所があり、当社は平成元年にFTRの発売を開始して以来、地中送電線路、発電設備、製鉄プラント、LNGプラントなど、幅広い分野に適用し、世界でもトップの実績を挙げてきました。
 従来の当社製品としては、測定距離が2kmまでのタイプ(FTR030)と、10kmまでのタイプ(FTR110)の2機種があります。しかし、どちらのタイプも計測した信号の処理や測定の制御は別途専用のパソコンが行っており、また、現地に設置するための調整作業は、専門知識をもった技術者が対応しなければなりませんでした。
 このため当社では、多くのお客様からの、より安価で使い易い製品を望む声に対応すべく、新製品の開発を進め、このほど、この「FTR070」の発売の運びとなったものです。
 「FTR070」の特長は、内部の演算機能を強化することで、計測結果表示用のパソコンのほか専用パソコンを必要とせず、調整も対話式でできる等、使い勝手が非常によくなっています。さらに、価格も性能がほぼ同等な従来の「FTR030」より低く押さえており、コストパフォーマンスに優れた製品です。また、従来にない測定時間3秒という高速測定も可能であり、短い応答時間が要求される火災検知等にも十分対応できる製品となっています。
 「FTR070」の主な特長は、下記のとおりです。

1.1本の光ファイバで最大2,000点(1m毎)の温度測定が可能です。
2.標準(精度±1℃、測定時間45秒)と、高速(±2℃、3秒)の2タイプがあります。
3.通信機能(RS-232C)、警報接点出力(警報を出す機能)を内蔵しております。
4.対話式温度校正機能があります。

 以上の特長を活かした用途として、「FTR070」は、電力ケーブルの異常温度監視、地下空間やトンネル等の防災、道路の路面凍結監視など、ライン状(線状)のインフラ設備の異常監視に威力を発揮するものと期待されています。今後は従来のアプリケーション分野に適用を図っていくことはもとより、ユーザーのご協力を頂きながら、より広い分野への適用を図っていく所存です。
 なお、本製品は国際消防防災展'98 in東京(平成10年6月4日~6月7日:於 東京ビックサイト)の「日立グループ」ブースにおいて出展しております。

* Fiber Optic Temperature Laser Radar

以上