1998年 旧 日立電線ニュースリリース

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超高速LANシステム対応のケーブルを開発、発売開始

 このたび当社は、超高速LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)システム(ギガビットイーサ、ATM等)に対応できるハイスピードLANケーブル「ギガHUTPケーブル(GHUTPシリーズ)」を開発し、販売を開始しました。GHUTPは当社製品でははじめて、4対ケーブル1本で1ギガビットという伝送速度に対応できるようになります。
 最近のネットワーク環境は伝送するデータ量が飛躍的に増える一方、伝送速度の高速化が求められる等、日々フルスピードで進化しています。今年中には、ギガビットイーサという今までよりも一桁上の伝送速度を有する超高速のLANシステムがIEEEで正式に規格化される予定です。このような状況のなか、LAN用ケーブルも超高速の情報伝送に耐えうる性能が求められています。
 情報ネットワークにおいては電話等に比べ、情報伝達に高い精度が求められるため、ケーブルの対と対との間の漏話の程度をあらわす漏話特性についてISO/IEC等で規定が設けられていますが、従来のLANシステムでは、ケーブル4対のうち2対だけを使用していたため、送信端側からの対間の近端漏話のみを規定していました。しかし、今後のギガビットイーサのような超高速LANシステムでは4対すべてを使用するようになるため、すべての対からの漏話を評価する、より厳しい測定方法の規定が必要となります。これをパワーサム漏話特性といいます。当社のGHUTPはパワーサム漏話特性について、近端だけでなく、受信端側における漏話の程度をあらわす遠端漏話特性についても保証されています。従来製品であるHUTP5ケーブルにおいては、もともと高速LANの用途も考慮し、既にパワーサムで評価しておりましたが、GHUTPケーブルは、更に5dB以上のマージンをもっています。
 また、GHUTPはパワーサムACR特性についても、近端・遠端ともにシステム的な見地からケーブル特性の検証がなされていることが最大の特徴となっています。パワーサムACR特性とは信号レベルとノイズの比であり、当社のGHUTPのパワーサムACR特性は、信号がノイズに埋もれることなくギガビットまでの伝送を可能にするという値を満たしています。
 パワーサム漏話特性、パワーサムACR特性は米国のTIA/EIAおよびISO/IECにおいて規格化が予定されていますが、当社のGHUTPは、今後の超高速LANに対応すべく性能保証されています。
 当社は当面、4対および24対の導体径0.5ミリメートルのGHUTPを販売していきますが、今後はさらに多対のケーブルにも対応していく所存です。

IEEE =The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.(米国電気電子学会)
TIA=Telecommunications Industry Association(米国電気通信工業会)
EIA=Electronic Industries Association(米国電子工業会)
ISO =International Organization for Standardization(国際標準化機構)
IEC =International Electrotechnical Communication(国際電気標準会議)

  • 製品写真

当社のGHUTPは従来のカテゴリー5より漏話特性を向上し、しかもパワーサムで評価しています。

以上