1996年 旧 日立電線ニュースリリース
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株式会社明拓システム
日立電線株式会社
大型「面発光パネルシステム」を共同開発
※この製品は現在販売しておりません。
このたび、株式会社明拓システム(社長 岸 和雄)と日立電線株式会社(社長 原 精二)は、直径約10.5mmの太径プラスチック光ファイバを導光体にした新方式の大型「面発光パネルシステム」を共同で開発しました。
面状の発光体として利用される大型の発光パネルは、屋内・外での各種表示板や広告、間接照明等を始め、様々な分野で利用されています。しかし、従来方式の発光パネルでは、光源(通常は蛍光灯)をパネルの側面(エッジライト)または背面(バックライト)に配置していたため、パネル自身に大きな厚みが生じてしまうほか、パネルが高い場所に設置された場合には、光源の取り替えなどのメンテナンスが非常に困難であるという問題がありました。
今回、株式会社明拓システムと日立電線株式会社で共同開発した大型「面発光パネルシステム」は、(1)既存市販品のメタルハライドランプやハロゲンランプ等が利用できる光源、(2)光源からの光を、帯状発光体に導く導光体(太径のプラスチック光ファイバ)、(3)導かれた光を発光パネルの端面に入射する帯状発光体(アクリル棒)、(4)入射した光が面全体にムラなく発光する発光パネル(アクリル製の面状発光体)と、大きく分けて4つの部品で構成されており、次のような優れた特長を有しています。
光源をパネル内に配置する必要がないため、光源のスペース確保という制約を受けずパネル全体を薄くすることができます。因みに通常の背面光源式のパネルの厚さは約20cmありますが、この大型「面発光パネルシステム」のパネル厚は約3.5cmで、既存のパネル厚の1/5以下にすることが可能です。
光源をパネルから離れた位置に置けるため、光源の寿命によるランプ交換等が安全かつ容易となり、メンテナンス性にも優れています。
高輝度で発光面上の輝度ムラも少なくなるように、面状発光体であるアクリル板の反射塗料の塗装パターンが工夫されています。B1サイズ(約76cm×106cm)の大きさで60ワットのメタルハライド光源を2台使用した場合、輝度500cd/以上* 、輝度ムラは1:0.8を実現しています。
導光体に太径プラスチック光ファイバ(コア径9mm、クラッド径10.5mm)を採用しているため、通常導光体として使用される細い径のファイバを束ねたバンドルファイバに比べて、導光体の両端末部の加工処理が極めてシンプルで、安価となっています。
現在、この面発光パネルはB1サイズまでの大きさの開発を完了し、これを2つ以上組み合わせることによりB0サイズ以上の発光パネルとすることも可能です。また、光源の出力や台数を変化させることにより、ユーザーの希望する明るさに対応することができます。
本システムの標準価格は、B1サイズで20万円(光源は別途)で、今年10月からサンプル出荷する予定であり、来年度に1億円、2000年には年間5億円の売上げを目指しています。
なお、本システムは、10月1日から5日まで幕張メッセで開催されるエレクトロニクスショーにおいて、スタンレー電気株式会社のブース内に設置された株式会社明拓システムのコーナーで、また10月10日から14日まで東京池袋サンシャインで開催のオーディオフェアでも、日立電線株式会社のブース内に、それぞれ2社共同開発品として展示される予定です。
* | cd/m2・・・輝度の単位(カンデラ毎平方メートル)。発光体の単位面積あたりの明るさを表す。 |
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