1992年 旧 日立電線ニュースリリース

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高精度光ファイバ型ジャイロコンパスを開発
指北精度0.05度を実現

 このほど当社は、高精度光ファイバジャイロを使用した光ファイバ型ジャイロコンパスを開発しました。

 ジャイロコンパスは、船舶や各種移動体の方位センサーとして広く利用されており、一般に地磁気センサーや機械式ジャイロコンパスが多く使用されています。しかし、地磁気センサーでは、地球磁場が非常に小さく周辺の鉄材の影響で磁場が乱れるため、多くの場合、正確な方位検出ができません。また、機械式ジャイロコンパスでは、精度は高いものの、起動時間が1時間以上かかるほか、定期的なメンテナンスが必要となります。

 一方、光ファイバジャイロは、角速度を検出し、積分処理を行うことにより相対方位を検出することはできますが、絶対方位の測定は困難でした。

 これに対し当社では、高精度光ファイバジャイロを用いて地球の自転速度を検出することにより、指北精度0.05度で絶対方位を検出できる光ファイバ型ジャイロコンパスの開発に成功しました。

 本装置は、DC24Vで動作するとともに、高速インターフェースRS422を装備しており、広範な用途への対応が可能となりました。また、大きさは縦30cm、横56cm、高さ26cm、重さは約15kgで、起動時間も5分以下ですみますので、取扱いも容易です。

 当社では、これを機に、従来からの応用分野の他に、今後多くなると予想されるトンネル掘削や地下開発など土木測量分野での実用化を期待しており、積極的に拡販を図っていくことにしています。

以上