2010年 旧 日立電線ニュースリリース
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「先端医療・情報通信機器用の極細径・高強度・高導電率銅合金線の開発と製造技術」が第56回大河内記念技術賞を受賞
日立電線株式会社は、2010年3月12日に、「先端医療・情報通信機器用の極細径・高強度・高導電率銅合金線の開発と製造技術」が、財団法人大河内記念会より「第56回大河内記念技術賞」を受賞しましたので、お知らせします。
大河内賞は、故大河内正敏博士の功績を記念して設立された財団法人大河内記念会が、毎年、各方面からの推薦に基づいて審査を行い、「わが国の生産工学、生産技術の研究開発、および高度生産方式の実施等に関する顕著な功績」に対して授与するものです。なかでも大河内記念技術賞は、「生産工学、生産技術の研究により得られた優れた発明または考案に基づく産業上の顕著な業績」を評価するものです。
このたび大河内記念技術賞を受賞した「先端医療・情報通信機器用の極細径・高強度・高導電率銅合金線の開発と製造技術」は、超音波診断装置などの先端医療機器やノートパソコン・携帯電話などの情報通信機器に使用される極細の銅合金線の開発、量産化に成功したものです。具体的には、銅中に添加した微量の錫とインジウムの比率の最適化を図ることで、繰り返しの曲げに耐える優れた屈曲性と、多量の情報を伝達するための高い電気特性を兼ね備えた極細(直径16マイクロメートル)の銅合金線(製品名:NN合金線/*1 )を実用化しました。また、このNN合金線は溶解、鋳造、熱間圧延を一貫して行う、合理的で経済的な連続鋳造圧延法によって製造することができます。
今回の受賞は、高い機能性と極細サイズへの加工性を併せ持ち、かつ生産時の経済性に優れた銅合金素材を発明し、実用化した生産技術が高く評価されたものです。
当社では今後も、幅広いニーズに応え、産業の発展に貢献する積極的な研究・開発に取り組んでまいります。
以上
受賞者
日立電線株式会社 技術本部 技術研究所 理事・主管研究長 青山正義
日立電線ファインテック株式会社 電子機器部品部 主管技師 瀬谷修
日立電線ファインテック株式会社 電子機器部品部 課長代理 松井量
日立電線ファインテック株式会社 線材・特殊線部 係長 岡田良平
日立製線株式会社 技術部 部長 蛭田浩義
大河内賞(財団法人 大河内記念会)
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第56回 大河内賞贈賞式の様子
*1 | NN合金は、日立電線株式会社により商標登録出願中です。 |