2009年 旧 日立電線ニュースリリース
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今井光雄 代表執行役執行役社長就任挨拶
—限りない変革を実行し、世界市場で勝ち残る企業に—
今日、当社グループを取り巻く経営環境を見ますと、昨年の米国大手証券会社の破綻を発端とした金融危機は収束する気配を見せず、世界経済は長く深い景気後退局面の渦中にあります。こうした時期に、社長の大役を仰せつかり、その責任の重大さに改めて身の引き締まる思いがいたします。
当社グループの足下の業績は、世界的な景気後退、特に半導体市場や自動車市場の落ち込みの影響を強く受けたこともあり、非常に厳しい状況におかれております。まずは緊急業績改善施策を着実に実行することで、このような状況を一刻も早く打開してまいります。
さて、これまで当社グループは、6年間にわたる中期経営計画を通じて事業構造改革を実行し、体質強化に努めてまいりました。しかしながら、世の中も市場も急激に変化しているために、事業構造改革に不完全な部分が残っていることも事実です。現下の厳しい状況に対応するとともに、国境や地域を越えてグローバルに連鎖して動く市場、すなわち世界単一市場で勝ち残るため、当社グループは限りない変革を実行する企業文化を創りあげてまいります。そのために、以下の3つのテーマに重点的に取り組んでまいります。
第1に、「マーケティング力の醸成」に取り組みます。この難局を乗り越えるためには、当社グループの方向性を舵取りするマーケティング力の醸成が不可欠であります。営業、研究・開発、設計等、全ての部門が職務のプロとして、市場を見て判断する力、すなわちマーケティング能力を磨くとともに、積極的に議論を重ねて事業の方向性を決定してまいります。
第2に、「モノづくりのさらなる進化」を推進します。当社グループのモノづくりの力は、「日立電線同期生産方式」の導入を通して確実に向上してまいりました。この活動をさらに広く深く当社グループ内に根付かせ、企業の強さの源泉となるリードタイムの短縮や在庫の削減という成果を最大化させてまいります。
第3に、当社グループの企業ビジョン「『伝える』をきわめる」*1 を具現化してまいります。世界単一市場で生き残り、勝ち進むためには、CSR(企業の社会的責任)に真摯に取り組むことは当然のこと、営業力、マーケティング力、品質を含めた製造技術力、研究・開発力等あらゆる面で極めることが必要です。私は当社を、伝えることにこだわりをもった製品を1つずつ創り上げ、継続的に、いくつも、世に出せる会社にしてまいります。これによって「伝える」をきわめる会社として当社が認知され、日立電線ブランドとして醸成されていくと考えております。
これらのテーマのもと、日立電線グループは業績の回復と新たな発展に向けて全力で取り組んでいく覚悟でありますので、今後ともご支援、ご協力を賜りますようお願いいたします。
以上
*1 | 「伝える」をきわめるは、日立電線(株)の登録商標です。 |