2000年 旧 日立電線ニュースリリース

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このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

台湾地域の化合物半導体メーカーに出資

 このたび当社は、台湾地域の化合物半導体メーカーである(Giga EpitaxyTechnology Corp. 以下、GET社と言います。)に対し出資し、ガリウムひ素系化合物半導体エピタキシャルウエハの製造技術に関する技術供与を行うことで合意し、本日、調印式を行いました。

 近年、携帯電話やモバイルパソコン等を利用したワイヤレス・コミュニケーションが爆発的に普及する中で、その受発信デバイスに使用される化合物半導体、ことにガリウムひ素の需要が急激に伸びております。これまで当社は、ガリウムひ素化合物半導体の製造は、茨城県日立市にある高砂工場一ヵ所で行っておりました。しかし、同製品の世界トップメーカーとして当社は、(1)海外のお客様からの現地生産に対するご要望に応える、(2)生産拠点を複数設けることで、天災その他の要因により供給がストップするリスクを回避する、といった理由から、海外生産拠点の確保が急務となっていました。

 そこでこのたび、半導体需要の中心である台湾においてGET社をOEM生産会社として傘下に入れ、当社の技術を提供することで、量産体制の立ち上げとエンジニアの養成を短期間に実現することにしたものです。GET社では、当面、当社からガリウムひ素化合物半導体の基板の支給を受け、エピタキシャルウエハの生産を行う予定です。また、販売に関しては、当面、当社が担当し、海外顧客に供給していきます。

 GET社は今年5月に設立され、9月から楊梅鎮幼獅工業区に工場建設を開始しています。工場(延べ床面積:約10,000m2)が2001年4月に完成した後、製造装置の据え付け及び立ち上げを行い、2001年第3四半期には、直径6インチまでのMOVPE法*1 によるガリウムひ素エピタキシャルウエハの量産を開始する予定です。

 生産量に関しては、2001年は12,000枚を予定しており、5年後には120,000枚の生産を見込んでいます。

GET社の概要

1. 会社名(Giga Epitaxy Technology Corp.)
2. 所在地台湾桃園懸楊梅鎮高山頂段0821-0002
3. 資本金(当社出資後)10億元(約33億円)
4. 出資比率日立電線 51%
(Optotech社) 5%
その他(現地法人等) 44%
5. 設立時期2000年5月
6. 当社出資時期2000年内を予定
7. 代表者菫事長…呉 宗興氏
総経理…日立電線側から選任する予定
8. 従業員数約80名(2002年度予定)
9. 売上高約40億円(2002年度予定)
*1MOVPE法=Metal Organic Vapor Phase Epitaxy 有機金属気相エピタキシャル成長法
TMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)、TMI(トリメチルインジウム)等の有機金属とAsH3(アルシン)やPH3(ホスフィン)等の気体を熱分解し、その熱分解された原料を用いてGaAsウエハ等の基板上にGaAs、AlGaAs、InGaAs、InGaP等の薄膜をエピタキシャル成長させる方法。

以上