1999年 旧 日立電線ニュースリリース
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リードフレーム用銅合金条に関する特許実施権等許諾契約締結の件
今般、古河電気工業株式会社(本社 東京都千代田区、資本金 567億円、社長 古河潤之助、以下「古河電工」といいます。)と日立電線株式会社(本社 東京都千代田区、資本金 259億円、社長 原精二、以下「日立電線」といいます。)の両社は、各々のリードフレーム用銅条事業の維持・強化を図るために、古河電工が保有する「リードフレーム用銅合金条」に関する工業所有権及び当該銅合金の製造に関する技術情報につき、その実施権を日立電線に許諾することを内容とする契約を締結しました。
今回契約の対象となったリードフレーム用銅条は、古河電工の「EFTEC−64T」です。「EFTEC−64T」は、高導電率・高強度銅合金として、主にマイコンICやロジックICに用いられるQFPパッケージの材料として使用されており、古河電工では、現在、月約500トン製造販売しています。ICの高集積化、高速化が進むにしたがい、リードフレーム材料についても、高導電率で、高強度の銅条に対するニーズがますます高まっていますが、「EFTEC−64T」は、その優れた性能が高く評価されており、今後の更なる成長が期待されている銅条です。古河電工は、「EFTEC−64T」をこれまで一手に製造販売してきましたが、ユーザー側からマルチソース化の要求が高まってきており、これへの対応を急がれていました。
一方、日立電線は、各種の高導電率・高強度銅合金の開発に積極的に取り組んできましたが、旺盛な市場ニーズへの迅速な対応とマルチソース要求に応えるため、単独での材料開発方式の見直しを進めていました。
今回、そうした両社の思惑が一致し、契約締結の運びとなったものです。これにより、古河電工では「EFTEC−64T」の普及の促進が可能となり、日立電線では、リードフレーム用銅条のラインアップの早期充実ができるなど、両社にとって、それぞれメリットの出る提携になることが期待されます。 なお、日立電線では、古河電工から「EFTEC−64T」に関する技術提供を受けた上で、来年4月をめどに同製品のサンプルを出荷し、量産体制を整えていく計画です。