1999年 旧 日立電線ニュースリリース

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役職制度の改正について

 当社では、国内外の経営環境が大きく変化し、グローバルな企業間競争が激化する中で、世界市場での存在感と競争力を高め、今後も活力ある会社として生き残るため、かねてより人事制度全般について見直しを進めており、既に、特定の業務を担当する人を広く社内から公募する「社内人材公募制度」(平成10年4月から導入)、労働時間管理を大幅に従業員の裁量に委ねる「裁量労働制」(平成11年度から研究所で正式導入)、成果の適正な把握を通じて、ホワイトカラーの生産性向上と人材育成を推進する「目標管理制」(平成7年度導入、平成11年度より適用範囲拡大)等を実施しております。このような取組みの一環として、組織および役職制度の在り方を検討してまいりましたが、今般、7月21日付で役職制度を改正することになりましたので、その概要についてお知らせいたします。

 当社では、お客様が要求する商品やサービスを適正価格でタイミング良く提供できる経営の仕組みを持ち、また、その仕組みを市場競争と環境変化に対応して効率良く運営することにより、CS(顧客満足)と業績の向上を実現すべく全力で取組んでおります。今回の役職制度改正は、効率的で活力ある組織、実力主義で創造的な企業風土の醸成を目指すとともに、各事業部長を社長の分身として、企業家精神の発揮を促すもので、その内容は下記のとおりです。

  1. 組織編成、役職任免の権限を各事業所(部)長に委譲して、各部門の自主性を重んじるとともに意思決定と行動の迅速化を図る。
  2. 管理職への任用最短年限を大幅に短縮し、実力ある若手の登用を図る。
  3. 役割と機能分担を明確化することにより、業務遂行上、最適な人員配置を行う。

 具体的には、次のとおりです。

1. 意思決定と行動の迅速化
 急激な経営環境の変化に対応すべく、より柔軟かつスピーディーに対処できる組織への転換を目指し、従来は常務会で審議・決定していた課・課長クラス(新制度では、グループ・マネージャークラス)の組織・役職者を事業部長や工場長が決定できるようにしました。これにより、各部門の組織運営が、機動的・自主的にできることになり、効率の向上と意思決定・行動の迅速化が図れ、業績の向上につながることが期待できます。
 「課長」制を廃止し、「マネージャー」制としたのは、役職は、上下関係を示すものではなく、業務遂行上の役割を示すものであるという趣旨をより明確にするためです。また、これに伴い、「課」は「グループ」に変更いたします。
2. 実力主義の徹底
 従来の年功的・序列的色彩の強い役職任用を是正して、業績と成果を重視し、また年齢にとらわれず、若い人でも役職につけるようにしました。任用最短年限をマネージャークラスで6年、部長クラスで4年、従来より短縮しています。
3. 役割と機能分担の明確化
 役職者とグループメンバーの違いは、偉さや序列ではなく、業務を遂行する上での役割と機能の違いをしめすものであるということを、明確化しました。また、その時点、時点で業務遂行上必要な役割・機能の変更、つまり、再配置も随時行われることになります。
 各々の役割と機能は、次のとおりです。
(1) ライン管理職
部門の管理者として、戦略的なリーダーシップを発揮して、業績の向上と部下の育成に責任を持つ人で、事業部長、工場長、部長、マネージャー等のことです。
(2) 専門職
原則として、特定の部下を持たず、ライン管理職の指示に基づき業務を遂行し、豊富な経験と専門的知識・技術を生かしてラインに貢献する人で、フェロー、スペシャリスト、シニアエキスパート、エキスパートのことです。
(3) グループメンバー
役職にはつかず、プレーヤーとして部門の業績向上に貢献する人のことで、実務者として業務を遂行します。

* 従来の副技師長、主管部員、主任技師、主任部員等の役職は、廃止いたします。

 また、序列意識を払拭して、一人ひとりが各人の役割と機能を果たすという制度改正の趣旨・目的をより徹底するため、社長を含め役職で呼ばずに、名前で呼ぶ「さん付け運動」を実施いたします。
 今回の改正により当社は、効率的で活力ある組織、実力主義で創造的な企業風土を醸成し、21世紀に向けてさらなる成長を目指していく所存です。

以上