1993年 旧 日立電線ニュースリリース

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TAB(Tape Automated Bonding)事業を強化

 このほど当社は、TABテープキャリアの生産設備を大幅に増強し、TAB事業に本格的に乗り出すこととしました。

 TABテープキャリアは、ポリイミド等の樹脂フィルムをパンチング加工した後に、銅箔を張り合わせ、フォトエッチング等で回路パターンを形成したものです。TABテープキャリアは、金線等のボンディングワイヤを用いずに、直接ICチップの電極と接合できるという特徴を有することから、ICチップの小型・薄型のパッケージとして、以前から注目を集めており、特に最近では、液晶表示装置(LCD)の駆動IC実装向けに需要が順調に伸びているほか、ASIC(特定用途向けIC)のパッケージ向けの需要も急増しており、今後さらに需要が拡大するものと期待されています。

 これに対し当社は、平成元年からTABテープキャリアの生産を開始していますが、最近の需要増に対応した生産体制の拡大が急務となっていました。こうした背景から、今般、TABテープキャリア生産設備の大幅な増強を実施することとし、TABテープキャリア生産設備の大幅な増強を実施することとし、TAB事業に本格的に取り組むこととしたものです。

 TABテープキャリア生産ラインの増強工事は、現在、当社の電線工場(茨城県日立市)で進められていますが、9月中には稼働を開始する見通しです。なお、本ラインの完成により、年内には月産500万個、来年末には月産1,000万個の生産体制が確立できることになります。

 当面、当社は、液晶表示装置に使われるTABテープキャリアを中心に、ASIC用の多ピン・狭ピッチ化、信号特性を高める2メタルTAB、リードフレームと一体化する複合リードフレーム等の開発及び生産に注力することとしておりますが、将来は、TABテープキャリアへのICチップ実装等の開発も行い、半導体実装材料の総合メーカーとしての当社の特徴を活かしたTAB事業を強力に推進していく予定です。

以上