1991年 旧 日立電線ニュースリリース

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日立電線LAN事業に一層の拍車
新シリーズの対より線イーサネット機器の出荷開始

ネットワーク管理の標準プロトコル搭載機器もラインアップ予定

 かねてより当社は、国内LANベンダー大手の一社として、FDDI、イーサネット、トークンリング等のLAN機器、配線システム等を商品群としLAN事業を拡大してきましたが、今回の一環として、オフィス等での需要が胸像してきた対より線イーサネット機器(IEEE 802.3 Type 10 BASE T 規格適合)の新シリーズとしてマルチポートリピータ(HUB)2種類、トランシーバ(TPMAU)1機種及び対より線イーサネット対応のインタフェースボードの出荷を開始しました。

 新機種のマルチポートリピータは、ノートブック(A4版サイズ)タイプで12ポート実装のHSN-9200Fと、19インチ・ラックマウントタイプで拡張ユニットの増設により最大22ポートまで実装可能なHSN-9200の2機種で構成され、小型・軽量化を図るとともに、大規模ネットワークから小規模ネットワークまで経済的にLANを構築できるようになっています。

 また、新機種の小型トランシーバHSN-9000Bは、外形寸法が47×55×19.8mm、重量が50gと薄型・軽量化を実現したため、トランシーバケーブルを使用することなく直接パソコン等へ接続することが可能となりました。

 新機種のインタフェースボードは、日本電気株式会社殿のパソコンPC9800シリーズ専用のLANボード「CN-10/PC98」で、TCP/IP及び米国ノベル社の最新ネットワークOS(基本ソフト)の日本語版「ネットウェア386J」用ドライバソフトを標準装備(Telnet、ftpはオプション)。また、10 BASE 5、10 BASE Tの2つのインターフェースをサポートしています。

 価格は、マルチポートリピータHCN-9200Fが33万円、HSN-9200が61万円、トランシーバHSN-9000Bが3万3千円、LANボードCN-10/PC98が6万9千円であり、初年度としてマルチポートリピータ1,000台、トランシーバ10,000台以上の出荷を見込んでいます。

 また、ネットワーク規模が大きくなるに従い、障害管理・構成管理・性能管理等を目的としたシステム管理の重要性がましてきており、当社では管理プロトコルに業界標準のSNMP(Simple Network Management Protocol)を採用したHUB管理システムを、年内を目途に市場に投入する予定です。

 HUB管理システムは、24ポート実装のインテリジェントマルチポートリピータHCN-7000と管理ステーションから構成され、管理ステーションには標準パソコンを使用し、日本語MS-Windows 3.0の採用により操作の容易な階層型のグラフィックユーザーインターフェースを提供します。

 HUB管理情報として51種類のオブジェクトをサポートしており、従来のネットワーク管理システムでは実現されていないキメ細かい管理が可能になるとともに、統計データのグラフ表示機能によりLAN全体の動作状態を把握できます。

 当社では、インテリジェントビル・工場・研究所・大学をはじめとして今後急成長が見込まれるネットワーク事業に対応し、社内組織として本社内にシステムエンジニアリングセンタを設置する一方、昨年4月に設立した日立電線ネットワークシステムズ(株)を強化し、工事、保守体制を確立しました。

 これらの体制により、FDDIを含めたLAN機器の製品を拡充し、従来より力を入れてきた統合配線システム(IBCS=Integrated Building Cabling System)を含めたトータルネットワークシステムの一括受注に一層の拍車をかけることにしています。

以上